釣り堀

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【タグ企画】虹ヶ咲2期はどんな話になるだろう

 日に日に暖かい季節に近づいてくるのを感じられるこの頃。僕は春生まれだからか、妙に湿度の高いぬるい風が吹くこの季節のことが好きです。お散歩したり、お花見をしたり、外に出るのに気持ちがいい天気の日が多いので色々したくなりますね。

 さて、このブログが投稿される予定の4月1日はTVアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」2期の放送前日に当たります。それに伴って、TwitterでFFの関係にある【ぎぬま*(@NEXT_Ginuma)】さんがタグ企画【#明日へ夢を繋ごう】を主催されるというので、それに参加するべくブログを開いた次第です。

 

詳細↓

 

 お題は何でもいいということなので、今回はタイトルにもあるように「アニガサキ2期でありそうなことを予想してみよう」ということになります。今後の物語を想像するのって、実際に目にする前の今しかできない楽しさですし、何より僕自身がこういう今後の展開予想みたいなのが大好きなので、ブログとしてまとまった文章にしてみようっていう記事です。

 

ro-puru.hatenablog.com

 今回もこの記事の内容に則って文章を綴っていきます。これはアニガサキ1期を僕がどのように見ていたかをまとめたもので、当然この延長線上に2期があると考えています。今から僕が立てていく予想は、この記事が元にあるということを先に述べておきます。加えて、当記事ではスクスタ2ndシーズンの内容についても触れています。

 

 


1. アニメ1期の延長線上にある2期

 では大筋について考えてみます。「個人回を13人分やるのかな?」とか、「部は設立されるのかな?」というような手法の話ではなく、何が描かれるかについてです。

1.1 1期振り返り

 1期を振り返ってみましょう。1期ではコンテンツとしての虹ヶ咲の根底にある個の尊重、そのために発生した衝動の肯定があり、異なる色の衝動が衝突したがゆえまとまることのできなかった同好会がソロアイドルの決断を下します。そして、ソロアイドルの行き着く先は自己実現。これは、スクールアイドルを通して自分のやりたいことをやっていくからこその帰結。その際に他人との衝突とか*1、自分の能力や置かれた環境*2はやりたいことを止める理由にはならないとも言っていました。また、他人との関わり方*3や、スクールアイドルそのものの在り方*4についてなど、自分の内側についてを12話かけて描ききりました*5

 僕はアニガサキ1期は12話でいったんお話として完結したと思っています。1話~12話で自分の中に芽生えたトキメキについて扱っており、それは12話までで十分にやりきったと感じたからです。実際に、13話では物語は自分の外側へ向かい、ファンを応援する存在としてのスクールアイドルについてがメインに据えられます。「自分の話は終わったから、今度は他人の話をやろう」、ぐらいに捉えて問題ないはず。

 

 で、上述したことはスクールアイドルの視点から見た1期です。12話でいったん完結したように見えたのもスクールアイドルのお話についてです。しかし、実際にこのアニメの主人公と言えるのは高咲侑。このアニメは、スクールアイドルからトキメキを与えられ、応援される存在――ファンの物語です。

 

 前置きが長くなりました。ということで、2期でやることは間違いなくファン側の物語です*6。1期でスクールアイドルたちが自らのやりたいことを見つけ*7、困難に直面し、問題解決を図って自己実現へ一歩踏み出したように、ファンもまたそのプロセスを経ていくでしょう。

 ここで、2期におけるファンとは一般名詞的な「ファン」*8という存在ではなく、「高咲侑」個人です。当たり前でしょ、と思うかも知れませんが、1期で高咲侑は総体としてのファンを一般化して人格を与えられた個人として、僕らファンが作品へ擬似的に参加できるような媒体の性質が強かったと思います。スクールアイドルを誰でも受け入れ、応援するような理想のファン。侑周りのエピソードは普遍的なスクールアイドルとファンの関係性が描かれていました。13話の夢がここからはじまるよの前にある口上なんかは顕著です。あれは、同好会が侑個人へ向けたメッセージでもありますが、スクールアイドルがファンへお返しするという一般性のあるメッセージも込められています。

 しかし、同時に高咲侑は個人としての性格も獲得していきます。10話~13話にかけて、スクールアイドルから受け取ったトキメキを元に、彼女が自分の夢を見つけ出したことを提示しました。ここで、高咲侑というキャラクターはファンを一般化した存在ではなく、「高咲侑」個人として結像したことが示されています。1期のメッセージとして、スクールアイドルからトキメキを与えられたファンは何を始めてもいい・やりたいことへ向かって走っていけ等々の主張がありますが、このやりたいことに「音楽の道」という夢が代入されたわけです。これによってスクールアイドルとファンの関係という普遍的な物語ではなくなり、2期は同好会と高咲侑という特殊解的な関係性に焦点が当てられることになります。1期終盤では「スクールアイドルとファン」と「同好会と高咲侑」の普遍的な物語と特殊解的な物語がうまく重なり合って展開されていましたが、ここから進んだ物語を提示するなら後者に焦点を絞る他ありません。「スクールアイドルからトキメキを受け取ったファンの物語~音楽の道(高咲侑)の場合~」といった具合でしょうか。よって、2期でやることはファン側の物語の特殊解――「夢を見出した高咲侑の物語」になるのでしょう。

 丁寧に文章を書いてきましたけど、1期を見た人ならば改めて確認することでもなかったかもしれませんね。2期PVを見ても強い確信を持って、「侑の話をやるんだろうな」っていう想像はすると思うので。

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 あとこれは少しずるいですけど、先日発売されたOFFICIAL BOOKを読んでも侑が「高咲侑」という一人の人物になったことが明確に書かれていましたね。

 

1.2 2期について想像

 では、2期で侑の話をやるならどんな物語になるんだろう?ということですが、PVから読み取れる範囲で予想してみましょう。PVを見て、訪れるイベントとしてあるのは

スクフェスを見て来日を決めたランジュ
②音楽科と同好会の両立が困難な侑
→これによって何らかの選択を迫られる
③侑を応援する同好会

あたりでしょうか。

 

スクフェスを見て来日を決めたランジュ

 スクスタでは部を設立し、遠回りをしながら同好会へと収まったランジュですが、アニメではスルッと入ってくるんじゃないかな。PVからトゲトゲしい印象を受けませんでしたし、それよりも侑を導く存在としているような質感さえあります。あとメタ的にそういうゴタゴタに割く時間的リソースが足りないだろってのも。

 ランジュの同好会加入は非常に意味のあることです。侑を含む同好会メンバーの多くは、スクールアイドルによってトキメキを与えられ現在の姿になりました。スクールアイドルになったり、スクフェス運営に回った侑であったり。そんな同好会が開催するスクフェスに触発され、新たなスクールアイドルが誕生することはトキメキは連鎖していくものだというメッセージが込められます。せつ菜の「大好きを叫ぶ」行為が侑にトキメキを届け、さらに侑がスクフェスを通じてトキメキを響かせるかのような。他に、侑が弾くピアノ、または作った曲を聴いた誰かの中に新しいトキメキが生まれるというのも面白い展開だと思います。

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 そこで、侑の夢の1つとして考えられるのが、スクフェスまたは自分の音楽を通してさらにスクールアイドルという存在を、トキメキを広めるというものでしょう。これはスクールアイドルを応援したいという当初の目的の延長線上にある夢のように感じます。しかし、誰かに夢を与えること・夢を応援することはアニガサキにおいてスクールアイドルの役割として与えられています。

 

 そこで、ここから踏み込んだ予想するに当たって拾っておきたい事柄は、スクスタのあなたちゃんが選んだ道についてです。彼女はトキメキの向かう先としてファンそのものを貫くことを選びます。また、そのファン活動すらもスクールアイドルであるという解釈を生んで。

 もしかしたら、アニメでは誰かを応援し続ける道もまたスクールアイドル活動であるという着地をするかもしれません。スクスタの着地点と似た言い回しになるものの、少しだけ差異があります。上記の場合、スクスタと同様にスクールアイドルの概念は拡張されますが、「トキメキに向かって全力で走る、加えて誰かを応援する姿勢こそがスクールアイドルという生き方である」まで言及されるでしょう*9。これはスクスタよりも少し広い拡張だと思います。スクスタでは「誰かを応援する」の誰か部分に(確か)スクールアイドルのみを代入して、ファン活動すらもスクールアイドルと言っていましたが、上に書いたことに従うと、ここにはスクールアイドル以外の者でも入れることができます。つまり、応援する対象は選ばない。そうなれば狭義のスクールアイドル*10ではない侑が誰かを応援し続けることに矛盾が生じません。

 

 少し込み入った話になってしまいました。言いたいことは「トキメキに向かって全力で走る・誰かを応援する姿勢こそがスクールアイドルという生き方である」という考えが発生するかもしれないってことだけです。

 正直かなり大穴の展開妄想ですが、予想の1つとしてここに記しておきます。

 

②音楽科と同好会の両立が困難な侑

 侑が音楽科と同好会の両立に難儀する様子はPVにありますね。ここで、同好会での活動の具体的な内容が①で書いた「誰かを応援する」になるでしょう。夢を見つけるために誰かを応援することを始めたが、途中で自分の夢を見つけ、どちらかの道を選択するよう迫られる。

 ここで自分の適正とか、能力とかいったものが引き合いに出されるのでしょう。前者については栞子が、後者についてはランジュが絡んでくるかもしれません。能力という面でランジュは万能な存在として描かれているので、なんとなくそういう話をやりそうだなーっていう根拠に乏しい想像ですが。侑との対比というか。

 そうするとかなり地に足ついた話運びですよね。自分のキャパシティを超えた夢を抱えたときどうするか?という。PVを素直に見るなら、侑は音楽の道を選択し同好会を離れるが、それでも同好会のみんなと気持ちは一緒だよっていう 歩夢 ⇨ 侑 方向にローダンセのリフレインが行われるのが妥当でしょう。ただ、これはミスリードだろうなっていうのが僕の予想です。虹ヶ咲はそういうシビアなアニメではなく、やりたい気持ちを否定しないアニメです。なので、最終的には音楽科と同好会の両立を可能にして物語は幕を閉じるでしょう。しかし、肝心なのはそこまでの道のりです。どういう理屈でその結論に至るのか、ここが2期を見る上でのポイントで間違いないはずです。やり方によっては月並みに終わってしまいそうですが、ここで捻ってくるのがこのアニメです。その方法は具体的に想像できませんが、アニガサキに絶大な信頼を置いているので、どんな風に話が動いていくんだろうというのはもう楽しみですね。

 

 ただ、このアニメは仲間の存在、手を取り合う存在、背中を押してくれる存在を重要視しています。よって、同好会のみんなの助けが足がかりになるだろうということで、そこでは1期でスクールアイドルたちが得た結果を用いて侑の歩みをアシストしていくかもしれません。その結果というのを列挙すると

歩夢:夢が違っても気持ちは同じ、応援する。動き出したら止めちゃいけない、我慢しちゃいけない
かすみ:人それぞれ個性がある
せつ菜:自分の心に鍵をかけてはいけない。誰かの「大好き」を応援したい彼女自身の性格
愛:自分が楽しいと思えることをやればいい
エマ:今しかできないことを迷わずにやる。やりたいと思ったときから始まっている
璃奈:目的を達成する能力がなくとも問題はないし、できることでカバーすればよい(諦めてはいけない)
彼方:自分の置かれた環境が厳しければ他人に頼ってもよい
しずく:やりたいことが2つあるなら、どちらかを選択しなくてもよい
果林:ライバルだけど仲間!

 侑のアシストに役立ちそうなものを恣意的に選んで並べました。ここらへんを個人回でうまくやっていく感じになるのかな…。やっぱり、ファンを応援するスクールアイドルとして、彼女らが持つそれぞれの個性を活かしたアドバイスとかされていったら嬉しいですよね。

 

③侑を応援する同好会

 ②について書いていたら気づかぬ内に③についても言及してしまっていましたね。同好会はやはり侑を応援して、侑が望む未来を実現させるのでしょう。同好会を音楽科と両立させたとき、①に書いたスクールアイドル概念の拡張まで言及するかはやはり分かりませんが。

 

 さて、本当に長々と書きましたがこれらは短くまとめられますね。どうしてそういう風に考えたの?っていう部分を書いていたら、まあまあな分量になってしまいました。これまで書いてきたことで僕が言いたかったのは、

2期では侑の物語をやるでしょう。
それは、音楽科と同好会を両立させられるまでの道のり。
それにはきっと同好会の助力があるでしょう。

といった具合です。いや、これを書くだけで本当に文字数を費やしすぎたな…。

かなり凡庸な内容になってしまってちょっと悲しい。

 

2. 細かいこととか

 おまけです。細々した予想を書いていきます。

2.1 新規加入3人もいるのに個人回を全員分やっていくのか?

 これはユニットを組んでやっていくのが妥当なのかなあ…と思っています。バラバラな方角を向いたみんながそれぞれ走っていくっていうコンセプトが虹ヶ咲の好きな部分なのであんまりやってほしくないなってのが正直なところですが。でも、もう1周個人回をやってライブを披露するのは退屈なのではないかとか。尺の問題もそう。

 恐らく、侑の縦軸の物語と並行する形で新規3人の縦軸の物語も順々に展開され、同時にユニットの横軸のお話も進めるみたいな、かなり複雑な話になるんじゃないかな。でもやっぱり12人全員のMVを見てみたいな…。

 公開されているシングル情報について考えると、1枚2曲で発売されるようですね。たぶん1期のようなジャケット差分で枚数を売る形から、曲数を細切れにしてリリース枚数を稼ぐ感じなのかな。そうするとジャケットの裏表で2キャラ描いて12人分6枚+全体曲のCDも出るみたいな可能性もあるけど。う~ん、これだと嬉しいな。やっぱりユニットは組んでほしくない。

 スクールアイドルの気持ちが1つになったとき複数人で歌えるようなので、やってることは夢がここからはじまるよとはそう変わらないんですが。それでも、アニメ虹ヶ咲っていう作品の根底にある「ファンを応援するスクールアイドル」を体現するときに気持ちが1つになって複数人曲を歌えるというのが美しいと思います。本当にどうなるんだろうね!

2.2 TVアニメ1期スペシャルPVのあの言葉

 「超えたい、私を。」「超えたい、あなたと。」についてです。

 アニガサキを自己実現の物語と捉えたとき、この言葉はスッと飲み込めます。自己実現というのは永久に達成されるものではなく、生きていく限り自分の求める自分像を追っていくことです。ならば、同好会のみんなが今の自分をさらに超えたいと思っているのは当然でしょう。何か新しい目標を見つけるなり、問題が発生するなり色々あるでしょうが。

 そして、2期においてこの言葉は侑から発せられるものだと考えています。スクールアイドルの方は1期で既に1回自分を乗り越えているので再びそれに注目する理由は薄いでしょう。そして、1期13話で自分の夢への歩みを始められた侑もまた自分を超えていく必要があります。1期とは対照的にスクールアイドルではなくファンの側がこの困難に直面するので、展開が差別化されます。しかも、自己実現にあたって応援してくれるスクールアイドルがいる。これが、あなたと。の部分になるはずです。もちろん、スクールアイドル側がファンと共に歩んでいきたいという意味も込められていると思います。困ったときは仲間がいる、夢の向かう先は異なっても助け合える。互いを応援し合うアニガサキらしいキャッチフレーズですよね。

 

3. おわりに

 2期番宣PV、1期スペシャルPVから想像を巡らせましたが、現在僕が考えている2期像はこんな形になります。あまり具体的な話をできず、抽象的な部分を予想するに留まってしまいましたが、こんな感じです。もういよいよ明日の晩から2期が始まります。ドキドキしますね。予想というのは1話見るたびにリアルタイムで更新されていくものです。毎週最新話を見るたびに今後の展開が具体的な形として予想できるようになっていくでしょう。13週間存分に先の展開を考えて悶々としながら一度しかないアニガサキ2期の放送期間を楽しみましょう!

 

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萌え萌えな侑ちゃんをたくさん見られたら嬉しいね!!!!!!!!!!

*1:2話

*2:6話, 7話

*3:全体を通したテーマだが、強いて言うならば9話

*4:12話

*5:上に貼った記事でいうと1章の内容に当たります

*6:侑が一歩を踏み出して終わる1期13話は2期0話とも言える立ち位置だと思います

*7:4話が分かりやすい例

*8:虹ヶ咲が言うところの「あなた」

*9:その結果、見た人にトキメキを与えるのかもしれない

*10:ステージで歌って踊る存在