大きな影響を受けたアニメ
はじめに
オタクの皆さんは日々新しいアニメを視聴し、これまでに見た作品の数は既に数え切れないほどにまで増えていることと思います。
その中には最終話まで視聴したにも関わらず内容を思い出せないようなものや、不快感だけが残ることになったもの、そして何度も見返すまで夢中になったものなどたくさんあるでしょう。僕も結構な数アニメを見てきたと自負していますし、好きな作品もそれなりにたくさんあります。
そして、これまでに視聴したことによって自分の価値観や行動に小さくない変化をもたらされたような体験があるはずです。今日はそんなアニメについての自分語りをしたくなりましたので久しぶりにブログを開きました。
上のような体験でほとんどの方が真っ先に思い浮かべるのは、オタクになったきっかけの作品が多いのではないでしょうか?僕の場合、オタクになる前から深夜帯のアニメをちょくちょく見てはいたのですが、決定的だったのが「涼宮ハルヒの憂鬱」です。
初めは同人誌でこの作品と出会い、そこで涼宮ハルヒの容姿が気になったので原作ラノベを購入したのが全ての始まりの気がします。幼少の頃からアニメが好きだったので素養はあったように思われますが、やはりあの瞬間が決定的でした。そこからさらに超電磁砲、禁書にハマってズルズルと坂を下っていった話もありますが今回の趣旨から外れるのでやめておきます*1。
タイトルにあるような大きな影響を受けたアニメというのはオタクになってから知り、今後の人生を変えさせられたようなアニメのことです。人生を変えられたというのは比喩でもなんでもなく、現在の周囲の環境があるのは全てこれらの作品を視聴したからと言えるようなものを指します。
そんな人生にまで作用してくるようなアニメとはなんだろう。他のオタクの皆さんについても知りたいところですが、僕の場合は「魔法少女まどか☆マギカ」と「放課後のプレアデス」の2作品です。
少し前にこの話をTwitterの方でも触れていて、これからする話を端的にまとめるならば下のツイートのようになります。
まどマギを見ていなかったらTwitterを始めていなかったし(いずれはやっていただろうけど)、放課後のプレアデスを見ていなかったら今のサークルに入っていなかった。
— ろっぷる (@Ro_Puru) 2020年4月24日
学科でよく絡む友人達もサークルがきっかけだったから、この2作品のおかげで大学の交友関係と今のTLが出来上がっていると言える……
上で挙げた2作品からどのような影響を受けたのか一言で言えば、
これらの変化がその後どのように影響してきたか、思い出を振り返りながら書いていきます。
魔法少女まどか☆マギカ
こちらは言わずとしれた2010年代を代表するアニメの1つである超有名作品です。2011年冬クールに放送され、当時のインターネットは相当に盛り上がっていたとか*2。
僕が本格的に深夜アニメを見るようになったのが2011春クールからなので微妙に被ってないんですよね。それ以前の「にゃんこい!」とかは見ていたので、そこからTBSアニメを継続視聴していれば出会う可能性もあったのですが。
ではいつこの作品に出会ったかというと、2012年秋に公開された「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語 / [後編] 永遠の物語 」からです。これらはTV放送版エピソードの総集編で、僕のような新規でも全く問題ない作りのもの。
きっかけはクラスの友人。「まどマギというアニメが面白いらしい」という話を彼から聞き、共に劇場まで足を運んだのは今でも時々思い出す懐かしい記憶です*3。
前後編はそれぞれ2週間を空けての公開で、まず前編を見た僕は衝撃を受けましたね。アニメにはこんなにも面白い物語があるのかと。前編はTV版の8話 「あたしって、ほんとバカ」、魔法少女の運命について明かされる回までの総集編です。それまではどちらかというと日常系やラノベ原作のものを多く見ていて、この作品はそれまでに出会ったどれとも異なる感触で初めてのものでした。
それから後編の公開まで楽しみに待ち、公開されてすぐ同じ友人と一緒にまた劇場へと向かいました。
映画を見てからの僕はそれはもうまどマギにお熱で、TV版もレンタルDVDを借り履修し、何度も見返す内に1番好きな作品にまでなってしまいました*4。
そして、好きな作品ができれば同志を見つけたくなるもの。当時の僕もブログはやっていましたが何かについて書くというよりは日記のようなものでした。そこで、Twitterというインスタントに文章を発信できるSNSがあり、少し興味もあったので登録することになります。忘れもしません、正月の1月3日にローカルチャンネルで再放送されていたロウきゅーぶ!を見ながらTwitterを開始したあの瞬間を。
結果、Twitterというツールは僕にとても合っていてそれまで以上にインターネットへ入り浸るようになります。当時フォローした方々は7年経った今でも残っている人が多く直接今に繋がっている気がします。これらのオタクたちが今の僕のTLのプラットフォームで、現在も深夜にアニメを見てはしゃいでいるのも初期のフォローから派生していった結果です。
今のTL、実況という習慣が僕に根付いた原因を辿れば間違いなくそれはまどマギにあり、オタクとしての僕を形成する元凶、大きな影響を受けたアニメといえる理由です。
以上のことをまとめると
の流れになります。TwitterはPCやスマホから常にTLを眺めるまでになってしまったので、生活を一変させたことになり字面よりも大きい変化でしょう。
今でも好きでい続けるまどマギとの出会い、そしてTwitterへの移住。僕のインターネットオタクとしての生は2012年秋から始まったんですね。
放課後のプレアデス
こちらは2015春クールに放送されたスバルとGAINAXの共同制作アニメ。アイサイトのプロモーションのため作られたアニメだそうで、2011年にYouTube版が公開され4年の月日を経てTV版となり帰ってきたものです。
YouTube版ストーリーの大筋を汲みつつ、新規エピソードが追加され再構成を施された今作。前へ進みたいけど進めない、まだ成長の途中にあるからこそ無限の可能性を秘めた中学生の少女たちの物語です。
まどマギとは違い超有名作品とは言えずとも、この作品を見た人は口を揃えて「いいアニメだった!」と感想を述べている印象があり、少なくとも僕のTLでは多くの方がそういった感想を抱いていると僕は思ってます*5。
放課後のプレアデスが描く大きなテーマとして1つあるのが「宇宙」。そのままの意味でアニメ内にて宇宙を描いています。その美術の美麗さは実際に見て確認していただきたいのですが、国立天文台から協力を経て作られた映像などもあり宇宙に対する本気度が伺えます。
togetter.com こちらのtogetterに協力の経過がまとめられています
きっかけの放課後のプレアデス
映像もさることながら、僕が惹かれたのは宇宙の広大さについて。すばるたちは話数が進行する毎に力を増しより遠くまで行くことが可能になります。初めは成層圏以下に留まっていた行動範囲も次第に拡大していき、「地平線に向かって落ちていく」速度を超えてからは地球の重力を振り切り月、土星、太陽そしてオールトの雲、果ては太陽系外にまで進出していくことになります。
1話ずつ舞台が変化していくので徐々にアニメ内での宇宙が広がっていくような感覚を得ていました。宇宙が広いという事実は誰しもが知るところですが、それを改めて考えると途方も無い気分にさせられます。それは放課後のプレアデスを見ていても同じことで、こんなに遠くまで来ても宇宙はまだまだ先があるんだという事実を週を追うごとに舞台を移動するすばるたちを見て思うのです。
特にこれを感じられるのは9話 「プラネタリウムランデブー」 で、みなとくんとすばるが遥か遠くの宇宙までお出かけするお話。
せまる文化祭。コスプレ部は衣装の展示を、すばるは天文部で簡易プラネタリウムをやることにした。天文部はすばる一人だが、みなとに手伝ってもらって準備は順調。いい雰囲気のすばるとみなとを見て、ひかるたちは文化祭のカップルコンテストにこっそり二人をエントリーしようと画策する。一方、天文部でプラネタリウムの準備作業を進めるすばるに、みなとは「本物の宇宙を見てみたい?」と問う。
この劇中でのセリフに
そして大学へ
放課後のプレアデスに出会ったのは高校2年生の春の話でしたが、それからはちょくちょく夜中に家を飛び出し星を眺めに行くようなこともしていました。
…大学に入学する頃、多くの人はサークル選びに迷うと思われます。新歓でサークルを見ていく数にも限度があるのである程度の方向性を決めてご飯を食べに行くのが大半のはず。僕も楽しめそうなサークルをあらかじめ幾つか絞っておいて新歓期間中に見学へ赴きました。その中の1つが今も所属している天文サークル。このサークルを選んだ理由は明白で、放課後のプレアデスから天文に興味を持っていたからです。結果だけ言うとこのサークルはとても僕に合っていました*9。
このサークルに入ったことから僕の大学生活の全てが始まったと言っても過言ではありません。サークル内での人間関係はもちろん、普段からよく遊んでいる麻雀友達もこのサークルをきっかけにできました*10。僕の大学での人間関係はサークル・学科・麻雀の3つから成っており、学外で遊ぶ時間のほぼ10割がサークル・麻雀で占められているので今遊んでいる相手と出会ったのは元を辿れば放課後のプレアデスからだと言えるわけです。これが放課後のプレアデスが僕にもたらした大きすぎる影響になります。
あと、趣味になった天体観測は今でも大事でこれを目的に度々旅行に出かけたりしており、結構楽しいです。
これまでの流れをまとめると
- 放課後のプレアデスにハマる
- 天文に興味を持つ
- 大学で天文サークルに入る
- サークルをきっかけに多くの友人と出会う
となるので、現実世界への影響ではまどマギの比にならないものでしょう。本当に、この作品と出会っていなかったら全く違った大学生活を送っていたんですかね。
おわりに
アニメから受ける影響というのはバカにならなくて、もしかしたら人生を左右されるような事象もあるのでしょう。でも、そんな作品はきっととても少なくて貴重なものだと思います。
僕もこの2作品のことを人生のどの時点まで覚えているのか分かりませんが、少なくともそれなりに楽しんでいる大学生活がアニメから大きな影響を受けていたことだけは忘れない気がします。願わくばまたこんな作品に会えることを……。
*1:そこまで絶大な影響を受けたわけではにので
*2:当時の僕はまだ掲示板やSNSといったものには無縁だったので伝聞でしか知らないのですが
*3:僕の実家は田舎だったので、深夜アニメの映画を見に行くだけでも片道2時間ぐらいかかるちょっとしたお出かけでした
*4:そしてそれは今でも変わりません
*5:TLの構成に成功しているんですよね。これもまどマギを視聴したからこそ生まれた状況です
*6:宇宙について考える時、必ずこの光年という尺度が度々出てきますがよくよく考えてみると途方も無い距離です
*7:銀河団・超銀河団が学術的な言葉なのか知らないのですがロマンがあっていいですよね
*8:あと、単純に綺麗ですしね
*9:実態はお酒を飲むばかりのサークルでしたが、天文もそこまで手を抜いているわけではなく僕にはちょうどいい塩梅だったのかもしれませんね
*10:この人たちはサークルの人間ではないのですが